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2022年4月7日

組合長の東西80K南北56K 【福島県民だから・・・】

  ウクライナに対するロシアの侵攻には目に余るものがありますが、原発に対する攻撃には驚愕するばかりです。福島第一原発の事故を経験した私達にとっとはとても他人事とは思えません。

  最近少し前から新聞やマスコミの一部の論調に、原発の再稼働や新設を求める主張が強くなっているのを感じます。現に隣の宮城県女川原子力発電所の再稼働が決まり、日本各地で再稼働の動きがあります。また国外でも欧州が原発の新設に踏み切ろうとしております。

  なぜこの様な動きになっているのでしょうか?一つにはあの大震災での原発事故から十年が経過して記憶が風化してきたこと。二つには地球温暖化対策として二酸化炭素を排出しない手っ取り早い発電で、かつ関連産業が強力に推進していること。三つには太陽光発電や風力発電が天候に左右され不安定で電力不足に陥る恐れがある。などの背景がありそうです。

  原発も小型化し地下に埋める新たな技術も開発されているそうですが、毎日の様に地震が起きてる日本にふさわしいものなのでしょうか?他国からのミサイル攻撃が全く無いと言い切れるのでしょうか?また実際には震災後何年かは原発がなくてもやってこれたのでは。水力や地熱、有り余る木材利用のバイオマス発電などをうまく使えば安定した電気となるのでは。

  一方福島県は「40年に県内エネルギー需要の100%以上を再生エネルギーで生み出す」という目標のもと、様々な取り組みを進めております。この十年塗炭の苦しみを味わってきた県民にとって必然の目標であり、一時は廃業や解散の危機にまで追い込まれた林業や組合にとっても、この目標実現に協力していくべきだと思います。

  何百年かかるか分からない廃炉や、引き取り先も不明な汚染廃棄物を抱える福島県民だからこそ「原発が必要で、安全だと言うなら是非あなたの目の前に作ってください」と言いたい。